コージェネレーションとは?
コージェネレーションという言葉は、エネルギー分野では「熱電併給」と訳されます。一種類のエネルギーから電気と熱など、二つ以上のエネルギーを同時に取り出して、冷暖房や給湯、蒸気などに有効利用することで、総合的なエネルギー効率を高めるという画期的なシステムです。これまで、電気は遠くの発電所から送電されているために途中で電力が失われ、熱ロスや送電ロスが起こり、家庭で使うときには電気の量は減ってしまいます。もし、電気を使う場所で発電できれば、送電ロスはなくなるし、発電の際の熱も利用できます。最近は、急激な都市化で電気消費が大幅に増えています。コージェネレーションシステムは、こんな現代社会でエネルギー資源の有効活用に大いに役立つでしょう。

コージェネレーションの特徴
エネルギーの利用率が高い
コージェネレーションは電力と熱がほぼ同時に得られるので、総合的な効率が高くなります。原動機の種類などによっても違いますが、一次エネルギーの70〜80%に達します。
分散型電源
発電と熱併給ができるということで、分散型の電源と言えるでしょう。大型集中発電に比べると、経済性の向上や簡単に建設ができるなどの利点が挙げられます。
環境保全性
燃料の消費量が少ない分だけ、二酸化炭素の排出量も減少します。また、炭素含有量の少ない天然ガス系の燃料を使えば、より排出量を抑えることが可能です。
施設の機能維持・向上
公共の建物や非常時に拠点となるような建物では、常用と非常用電源を兼ね備えたコージェネレーションシステムは、とても有効です。
電力需要の平準化
コージェネレーションを使った発電は、昼間の一定時間に運転することが多いので、昼と夜の電力需要格差を縮小することができます。
コージェネレーションの歴史
1893年、ドイツのボストシュラッセ発電所から市庁舎に蒸気を供給したのが、世界初のコージェネレーションシステムだと言われています。日本では第二次オイルショック以降の1980年代に、やっと導入され始めました。日本でのコージェネレーションの歴史が浅いのは、どうやらヨーロッパとの気候の違いに原因があるようです。このことについては、「コージェネレーションの問題点」のところで少し触れたいと思います。
コージェネレーションの分類と利用法
コージェネレーションシステムは、発生のスタイルや規模で分けられています。石油や(天然)ガスで発電して、その排熱を使うシステムと、水素と酸素から発電させる燃料電池の排熱を利用するシステムの二種類があります。現在、主に使われているのは前者のほうで、取り出された電力は動力や照明、O.A.機器などに利用されます。そのなかでも、電気と熱の発生原動機として、ディーゼルエンジン、ガスタービン、ガスエンジンの三つがあります。
ディーゼルエンジン
ディーゼルエンジンは総合効率の面を考えると、あまりいいとは言えませんが、灯油やA重油を燃料にするので、安くて中規模なシステムに適用されています。二酸化炭素発生の問題点もあります。
ガスタービン
ガスタービンはガスや灯油、A重油を使うため、わりと騒音や振動が少なく、排熱を蒸気として利用できるというメリットがある反面、メンテナンス費が高いのが難点です。欧米では1990年代後半、10〜100kWのマイクロガスタービンが販売され始めました。
ガスエンジン
ガスエンジンの欠点は、燃焼温度ガが高くて、しかも稼動部が多いことから損傷や摩擦が多いことです。でも、環境の面ではガス燃料を使っているので、ディーゼルエンジンやガスタービンと比べると二酸化炭素の発生は少ないです。
コージェネレーションの普及
海外での全電源に占める普及率
デンマーク:50%以上、オランダ・フィンランド、オーストリア:20%以上、イタリア・スペイン・ポルトガル・ドイツ:10%以上、アメリカ:7%などとなっています。ただ、全容量で比べてみると、発電量が多いアメリカがトップで、2位はドイツ、ついでデンマーク、イタリア、オランダが続いて、日本はイギリスと同じような比率で6位前後になります。
日本の問題点
日本でのコージェネレーション普及率は、ヨーロッパ諸国と比較すると格段の差があります。その原因として、まず第一にヨーロッパとの気候の違いが挙げられます。日本の気候は暖房だけでなく冷房も必要なこと、冷房を必要としない中間期が長いことがコージェネレーション導入を踏みとどまらせています。それに輪をかけて、国民の地球環境に対する意識の高さの違い、さらには補助金や税制優遇、電力会社の買い取り制度などの助成措置といった問題に対する政策が整っていないことも要因です。これから、それらの諸問題の対策を練り、創意工夫をしていくことが、コージェネレーションシステムの普及率上昇へ繋がるのではないでしょうか?
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